アシストエンジニア・技術情報ブログ

Creo Elements/Direct Modeling 20.7の新機能『側面の作成』オプション

FAQ

2025年03月18日

PTC Creo Elements Direct Modelingの側面を作成オプションのイメージ画面

面編集コマンドに追加された『側面を作成』オプション

Creo Elements/Direct Modeling 20.7で形状編集の機能強化として、面を編集するコマンド「オフセット」「半径/直径変更」「移動」「放射状オフセット」に『側面を作成』オプションが追加されました。
面の編集操作では編集対象の面の隣接面も影響を受けますが、編集結果で隣接面が意図しない形状となることがあります。
また面の編集コマンドでは対応できない形状変更操作のため(エラー「ローカル操作を解決できません」)、「プル」「和」など別のコマンドでの対応となるケースもあります。
このオプションにより編集したい面と隣接面を補間する面が作成されることで、元々の隣接面を維持したり、これまでエラーになったケースにも対応できるようになりました。

『側面を作成』オプションの使用例をご紹介します。
 <例1>隣接面の形状を維持したまま面を編集します。
 <例2>面上にインプリントされた稜線を押し出したり、反対に削ったりします。
     例えば、ロゴやロット番号などをエンボス加工や刻印した形状を作成します。

『側面を作成』オプションを使用したときの結果の違い

<例1>
 厚さ1mmの円筒にC1の面取り面(紫色)が付いたパーツを「半径変更」コマンドを使って内径を1mm小さくします。

PTC Creo Elements Direct Modeling側面を作成オプションの使用例1

これまでは内側の面の隣接面である面取り面が延長された形状になっていました。(図:上段)
『側面を作成』機能により補間する面が作成され、元々の隣接面の形状は保持されます。(図:下段)

『側面を作成』オプションのアクティブ化

オプションのアクティブ化には、ダイアログボックスかオプションミニツールバーでチェックを入れます。
オンとオフを切り替えるとフィードバックもそれに応じ変化します。

PTC Creo Elements Direct Modeling側面を作成オプションのダイアログ

図は「半径変更」コマンドの例ですが「オフセット」「直径変更」「移動」「放射状オフセット」も同様です。

稜線インプリントされた面の利用

<例2>
 曲面上にロゴをエンボス加工した形状を作成します。
 「オフセット」コマンドで稜線インプリントされた面(図中の青い面)を選択し『側面を作成』オプションを使用します。

PTC Creo Elements Direct Modeling側面を作成オプションの使用例2