PTC Creo Parametric が起動できない
PTC Creo Parametric が起動できない。警告メッセージリストダイアログボックスに License request failed for feature と表示されて先に進めない。このエラーメッセージの意味とよくある原因をご紹介します。
はじめに警告メッセージリストダイアログボックスを広げてエラーメッセージの内容を確認します。
エラーコード -15
(-15) Cannot connect to license server. はライセンスサーバーに接続できなかったことを報告しています。なぜ接続できなかったのか原因がメッセージに含まれていない厄介なエラーコードです。次の原因が考えられます。
1. ライセンスサーバーが停止している
2. ネットワークケーブルが抜けている
3. ライセンスサーバーのコンピューターの名前を変更した
1. ライセンスサーバーが停止している
ライセンスサーバーが停止している場合はライセンスサーバーを再起動します。
1-1.「コントロールパネル」>「管理ツール」>「サービス」を開きます
1-2.「lmadmin_ptc」を選択して「サービスを再起動」をクリックします
古いライセンスサーバーをお使いであれば lmadmin_ptc ではなく FLEXnet Server for PTC を選択して「サービスを再起動」をクリックします。
lmadmin_ptc も FLEXnet Server for PTC も見つからない
ライセンスサーバーのサービスが消えています。ライセンスサーバーを再インストールする必要があります。
特に Windows 7 を Windows 10 へアップデートしたお客様から Creo が起動できなくなったとお問い合わせいただきます。Windows 7 がインストールされていた PC に Windows 10 をアップデートインストールするとライセンスサーバーが消えます。アップデートとは言いますが、これはパッチを適用するような簡単な作業ではありません。OS を1からインストールしています。ユーザーが作成したファイルは残りますが、システム設定は初期化されます。ライセンスサーバーのサービス(lmadmin_ptc)が消えるため Creo Parametric は起動できません。
Windows 10 にアップデートした後も油断はできません。Windows 10 は半年に一度、大きなアップデートがあります。
2018年10月にリリースされた Windows 10 Fall Creators Update や 2019年5月にリリースされた Windows 10 2019 May Update が大型アップデートです。この大型アップデートも OS を丸ごと置き換えるような処理をするため、ライセンスサーバーのサービスが消えます。
ライセンスサーバーを再インストールする必要があります。
2. ネットワークケーブルが抜けている
ネットワークケーブルが抜けていれば分かりやすいのですが、ネットワークケーブルが断線していた事例もございます。まずはネットワークの導通をご確認ください。
3. ライセンスサーバーのコンピュータの名前を変更した
ライセンスサーバーをインストールした PC の名前を変更することあろうかと思います。コンピューターの名前を変更するとライセンスサーバーは正常に動作しません。
エラーコード -10
(-10) Feature has expired. はライセンスの有効期限が切れたことを報告しています。
サブスクリプションライセンスに移行してからお問い合わせいただくことが多くなったエラーです。 永久ライセンスとは違いサブスクリプションライセンスには有効期限があります。PTC サポートサイトから新しいライセンスファイルを取得する必要があります。